日本ハムの新星、万波中正選手 今シーズンまでの飛躍
日本ハムの選手、万波中正選手は、今シーズンで大きな飛躍を遂げました。万波選手はホームラン25本を打ち、リーグトップまで1本差まで迫り、ライトの守備でも強肩を発揮し、数々の優れたプレーを見せ、初めてゴールデン・グラブ賞を受賞しました。
さらに、パ・リーグのベストナインにも選出され、プロ5年目でのブレークが実現しました。
昨シーズンの経験を踏まえ、弱点を克服するために取り組んだのは、バッティングフォームの改良でした。
選手紹介
岡山県備前市生まれかつ東京都練馬区出身のプロ野球選手、現在は北海道日本ハムファイターズに所属して、23歳の万波中正は、外野手および内野手として活躍しています。右投げ右打ちの選手で、身長1メートル92センチ、体重96キロというがっしりとした体格を誇り、2019年にはドラフト4位で日本ハムに入団しました。
万波選手は入団当初から将来の長距離バッターとして期待され、今年の活躍によってその期待に見事に応えました。
万波選手の転換と躍進の瞬間
昨シーズン、万波選手は100試合に出場し、14本のホームランを記録しましたが、打率は2割3厘で、特にストレートに対する打率が1割9分3厘と低調でした。この課題に対処するために、今シーズンではバッティングフォームを変更し、バットを水平に寝かせるスタンスに切り替えました。この変更により、ボールとバットの距離を短縮し、速いストレートにより効果的に対応できるようになる狙いがありました。
成長の証となった瞬間は、9月16日の対ソフトバンク戦でした。1番でスタメンに名を連ねた万波選手は、初打席で石川柊太投手の変化球を見逃さず、ライトに先制ホームランを放ちました。そして、同点で迎えた9回の打席では、大リーグでセーブ王を務めたオスナ投手から150キロを超える速球を見事に打ち返し、サヨナラホームラン。その打球は2階席まで届き、万波選手が成長を確信した瞬間となりました。
一方で、ホームラン王争いで逃した喪失感も抱える中、来シーズンに向けての意欲も高まっています。新庄監督はホームラン王争いに参加した万波選手をサポートし、終盤では1番打者として出場機会を増やしました。しかし、万波選手は9月26日以降6試合でホームランを打つことができず、タイトル獲得を逃しました。
2021からの戦績
2021年春季キャンプでは二軍からスタートしましたが、開幕後は二軍14試合に出場し、打率.340、5本塁打、19打点の好成績を収め、4月9日に一軍に昇格しました。その日のオリックス・バファローズ戦では、「7番・右翼手」として2年ぶり2回目のスタメン出場を果たし、山﨑福也からの投球でプロ初安打となる二塁打を放ちました。
4月26日には一時的に登録を抹消されましたが、5月1日に再び一軍に昇格し、同7日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では、横浜高校の先輩である涌井秀章から中前適時打を放ち、プロ初の打点を記録しました。しかし、5月16日に再び登録を抹消されました。
6月9日に再び一軍に登録され、同13日の横浜DeNAベイスターズ戦で今永昇太からプロ初本塁打を放つなど、存在感を示しました。7月15日にはフレッシュオールスターゲーム2021に選出され、頭部死球を受けつつもフル出場。守備では強肩で補殺を記録し、打撃でも二塁打を放ち、攻守で注目を集めました。
2022年はオープン戦で5本塁打11打点の成績を残し、開幕一軍に選ばれました。しかし、開幕スタメンを獲得できず、初の2試合では3打席で3三振と厳しいスタートとなりました。開幕3戦目で右翼手として先発出場し、2打席目で1号ツーラン本塁打を放つなど、徐々に調子を取り戻しました。
6月3日の阪神タイガース戦ではアーロン・ウィルカーソンから初球を捉え、左中間への第10号ソロ本塁打を記録し、初の2ケタ本塁打を達成。8月27日の福岡ソフトバンクホークス戦では武田翔太から本塁打を放ち、守備でも好捕球を見せ、コディ・ポンセのノーヒットノーランを支えました。
2023年、9月16日の福岡ソフトバンクホークス戦で先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を同じ試合で達成。これは1993年のアロンゾ・パウエル以来の快挙であり、この年は最終的に25本塁打で本塁打王争いを演じ、4位で終えました。さらに、カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023の日本代表選手にも選ばれました。
個人表彰
万波選手の個人表彰には、ベストナイン(外野手部門)、ゴールデングラブ賞(外野手部門)、オールスターゲームMVP、オールスターゲーム敢闘選手賞、月間MVP(野手部門)、月間サヨナラ賞などが含まれています。