石田健大投手が、国内FA権を行使してもチームに残留する
石田投手は今シーズン、国内FAの権利を取得し、権利行使の意向を11月に表明しています。「積み重ねて得た権利でもあるので他球団の評価も聞いて、後悔のない選択をしたいと思います」とコメントして、他球団からのオファーも受けていたものの、DeNAからの粘り強い交渉に応じ、結果的にチームに残留することを決断しました。
チームに残留したの石田健大は広島県広島市南区出身のDeNA所属のベイスターズのプロ野球選手
プロ入れる前での話
プロ入り前の法政大学では、1年時の秋から東京六大学野球のリーグ戦に登板し、2年夏には大学3年生以下の野球日本代表候補にも選出されました。東京ヤクルトスワローズとの強化試合では先発投手として3回を無失点に抑え、2年秋には3勝を挙げてチームのリーグ優勝に貢献。その後の第43回明治神宮野球大会では救援投手として活躍し、チームを15年ぶりの決勝進出に導きました。3年春には慶應義塾大学とのリーグ戦で15奪三振と完封勝利を記録し、夏には第39回日米大学野球選手権大会日本代表としても登板。しかし、4年から左肩の故障に苦しみ、この年は1勝6敗、防御率4.12という成績で終えましたが、通算では45試合の登板で19勝(8完投3完封)16敗、防御率2.85をマークしました。
横浜DeNAベイスターズから2位指名を受け、契約金7500万円、年俸1200万円でDeNAを入団しました。
DeNAに入団したあと
2019年、選手会長に就任した石田は、春季キャンプから先発要員として調整。しかし、左肘の故障により開幕を出遅れ、中継ぎ要員として再調整。7月20日の対中日戦でおよそ1年ぶりの先発勝利を記録し、同月27日のナゴヤドームでの同カードでは松坂大輔から2打席連続の適時打で4打点を挙げ、5回を無失点に抑える好投で2勝目を挙げました。これはNPBの一軍公式戦で日本人の投手が先発登板試合で4打点を挙げた事例が2010年以来9年ぶりの快挙でした。
2020年は中継ぎとして21試合連続で自責点0の投球を見せ、シーズン成績は50試合に登板し1勝4敗、防御率2.53で終え、26ホールドポイントはリーグ5位、チームトップでした。
2021年もセットアッパーの役割を期待されたが、開幕から4試合連続で失点。その後はビハインドの場面を中心に任されたが、復調することなく6月21日に二軍へ降格。後半戦では先発に再配置転換され、9月30日の対ヤクルト戦で2年ぶりの先発登板もありましたが、4回に3ラン本塁打を浴びて敗戦投手となりました。シーズン終了後、契約更改では前年からの登板減を受けて年俸減額となりました。
2022年は春季キャンプから先発ローテーション入りし、3月30日の対中日戦で956日ぶりの先発勝利を挙げました。しかし、4月7日に新型コロナウイルスの感染が広がり、濃厚接触者として登録抹消。その後、6月5日の対楽天戦で一軍復帰。9月29日の対中日戦で7回2失点の好投で2016年以来の7勝目を挙げ、15試合の登板でチーム3位の7勝を記録し、2位躍進に貢献しました。阪神戦では3勝を挙げ、チーム9年ぶりの阪神戦勝ち越しにも貢献しました。契約更改では球団の3年契約提示に対し、単年契約を選択し、290万円ダウンの6200万円で契約を更改しました。