阪神が大勝、2度目の日本一

この最後の決戦は阪神の38ねぶり栄冠とか、オリックス2連覇とか、“関西ダービー”の雌雄を決める2023日本シリーズ第7戦。11月5日に京セラドーム大阪で始まり。

オリックスの先発、宮城大弥は初回に近本光司による中前打と中野拓夢による犠打により、1死2塁のピンチを迎えます。しかし、森下翔太が空振り三振を奪い、大山悠輔の強烈なライナーは宗佑磨によるスーパーキャッチでピンチを脱しました。その裏、青柳晃洋も1死から宗に右前打を許しましたが、紅林弘太郎は見逃し三振、森友哉は一ゴロに抑えられ、冷静に後続打者を凡退にしました。

阪神は先制をとる

3回の時青柳は2死1、2塁のピンチで紅林弘太郎を一ゴロに仕留め、その後の4回には打線が力強く応酬しました。1死から森下翔太が痛烈な三遊間内野安打を放ち、大山悠輔は内角直球を被弾しました。1死1、2塁の場面で、ノイジーが内角低めのチェンジアップを打ち上げ、阪神ファンの待つ左翼席へ飛び込みました。ノイジーは「ツーストライクだったので、なんとか前に飛ばしたいと思っていました。前の2人がチャンスをつくってくれたし、最高の形でホームに迎え入れることができてよかった。」と語りました。この2点本塁打で、阪神は3点のリードを奪いました。

阪神は5回にも宮城を攻め立て、1死1、2塁の場面で中野拓夢が遊ゴロで併殺打となりましたが、審判団がリプレー検証を要求し、打者走者の中野に対する一塁アウト判定が覆り、2死1、3塁となりました。オリックスベンチは宮城を降板させ、比嘉幹貴を登板させましたが、阪神打線はこのベテラン右腕に襲い掛かりました。森下の二塁打、大山の遊撃内野安打、ノイジーの中前打と3者連続適時打で3点を追加し、6-0という大差でリードを広げました。

青柳は5回に1死1、2塁のピンチで中川圭太を左飛に仕留め、その後、島本浩也に交代しました。島本は5回途中無失点で先発の責任を果たし、マウンドを去りました。

日本一への力強い前進

阪神は6回に1死から木浪聖也が出塁し、坂本誠志郎が犠打を決め、確実に走者を二塁へ進めました。近本は右前打を放ち、2死1、3塁のチャンスを広げましたが、中野は二ゴロに倒れ、得点を奪うことはできませんでした。それにもかかわらず、阪神の日本一への執念が見て取れました。

6回からは第3戦で先発した伊藤将司が登板し、2イニングで一人の走者も出さない完璧な投球を披露しました。8回には福田周平に中前打を許しましたが、中川圭太を投ゴロ併殺打に仕留め、宗を二ゴロに仕留めました。これにより、チームは頂点に向かって力強く進んでいきました。

9回、阪神は一死の状況から森下が中前に適時ヒットを打ち、スコアは7-0。そして、9回裏、最初にマウンドに登ったのは桐敷拓馬でした。桐敷は先頭打者の紅林に右前ヒットを許しましたが、その後森を二重殺打に仕留めました。二死の場面で、阪神ベンチはこのシーズン35セーブを記録しタイトルを獲得した岩崎優を登板させました。岩崎は頓宮裕真に左翼席へホームランを打たれ、ゴンザレスに中前ヒットを許しましたが、最終的に杉本裕太郎を左飛に取り、試合終了。阪神は38年ぶりに2度目の日本一を獲得しました。

MVPに輝く - シリーズでの活躍受賞者

MVPは、シリーズで3回の猛打賞を記録し、打率.483で打線をけん引した近本が選ばれました。「短期決戦だったので、初球から積極的に打席に立てた結果だと思います。」と、彼は成功の背後にある理由を語りました。

優秀選手賞には、阪神からは森下、ノイジー、オリックスからは山本由伸が選ばれました。また、敢闘賞にはオリックスから紅林が選出されました。