MLB 2023: 輝く新星と期待以上の活躍、そして注目の選手たち
2023年に期待以上の活躍を見せた選手
MLBでは毎年、期待以上の活躍を見せる選手や予想外のブレイクを遂げる選手が現れます。2023年シーズンも例外ではなく、MLB公式サイトのウィル・レイッチ記者が「2023年に期待以上の活躍を見せた選手」を特集しました。記事では、パドレスの金河成(キム・ハソン)を含む8選手が選出されました。
まず、サイ・ヤング賞投票で4位に入ったオリオールズのカイル・ブラディッシュが注目されました。前季は23先発で4勝7敗、防御率4.90と振るわなかったが、今季は12勝7敗、防御率2.83と大躍進。ゲリット・コール、ソニー・グレイに次ぐリーグ3位の防御率を記録し、「エースの地位を確立した」と高い評価を受けました。
また、金河成はザンダー・ボガーツの加入でポジションを変えながらも、二塁、三塁、遊撃の3ポジションを兼任しながら素晴らしい守備を披露。アジア人内野手として初めてゴールドグラブ賞(ユーティリティ部門)を獲得し、打率.260、17本塁打、60打点、38盗塁、OPS.749と自己最高の成績を残しました。キム・ハソンは82勝80敗という残念な結果にもかかわらず、MVP投票でポイントを獲得しました。
他にも、リードオフマンのJ・P・クロフォード(マリナーズ)、新人ながら20本塁打&20盗塁を達成したノーラン・ジョーンズ(ロッキーズ)、エース級の先発投手に成長したジョーダン・モンゴメリー(レンジャーズ)、38本塁打&20盗塁を記録したルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス)、サイ・ヤング賞争いに加わったジャスティン・スティール(カブス)、野手でチームトップのWARを記録したブライソン・ストット(フィリーズ)なども選出され、来季の期待が高まっています。
各球団の注目の有望株
新人王に輝いたコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)とガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)に加えて、エバン・カーター(レンジャーズ)もシーズン終盤からポストシーズンでの活躍が際立ちました。次なる注目は、来季の新人選手で、MLB公式サイトは各球団から1人ずつ、注目のプロスペクトを選出しています。
そのなかで最大の注目株は、オリオールズのジャクソン・ホリデイ。強打者マット・ホリデイを父に持ち、2022年ドラフト全体1位指名でプロ入りした20歳の遊撃手。今季はマイナーA級からAAA級まで昇格し、4階級合計で125試合に出場して打率.323、12本塁打、75打点、24盗塁、101四球、出塁率.442、OPS.941という素晴らしい成績を残しました。GMのマーク・エライアスは「来季開幕ロースター入りする可能性がある」と発言し、スプリング・トレーニングでは全ての視線が20歳のホリデイに注がれるでしょう。
また、8年8200万ドルの長期契約を結んだ19歳のジャクソン・チョーリオ(ブリュワーズ)も注目の存在。メジャーデビューしていないマイナーリーガーとしては史上最大規模の契約を手に入れ、20歳の誕生日を迎えた数週間後には来季の開幕を迎える予定です。長期契約を結んでいるため、サービスタイムを気にせず、開幕からレギュラーに抜擢される可能性もあるとされています。MLB公式サイトによれば、20歳以下のシーズンに500打席以上の出場機会を得た選手はワイルドカード時代(1995年以降)にわずか11人しかいないとのこと。
殿堂入り投票有資格1年目の12選手が最も輝いたシーズンは?
2024年度のアメリカ野球殿堂入り投票では、12人の選手が初登場しています。キャリア通算の実績をもとに評価され、得票率が75%以上ならば殿堂入りとなります。殿堂入り投票の候補者になるほどの選手であれば、キャリアの中で少なくとも1シーズンは素晴らしい成績を残しているとされています。MLB公式サイトのポール・カセラ記者は、有資格1年目の12選手の「キャリアハイのシーズン」を選出しました。
その中で一発当選が確実視されているのが、エイドリアン・ベルトレです。通算3166安打、477本塁打、1707打点という輝かしい実績を誇り、特に2004年のドジャース時代がキャリアハイのシーズンとされています。この年、打率.334、48本塁打、121打点、OPS1.017という圧倒的な成績を記録し、本塁打王に輝いています。
ジョー・マウアーも2009年がキャリアハイのシーズンとされています。この年、打率.365、28本塁打、96打点、OPS1.031という素晴らしい成績を収め、準満票でMVPに選ばれました。ジョー・マウアーはイチローとの首位打者争いなどでも知られる好打者でした。
他にも、チェイス・アトリー、デービッド・ライトなどが自己最高の成績を記録したシーズンがキャリアハイとされています。アトリーは2007年、打率.332、22本塁打、103打点、OPS.976を記録し、シルバースラッガー賞を受賞。デービッド・ライトも2007年、打率.325、30本塁打、107打点、34盗塁、OPS.963という大活躍でMVP投票4位に輝いています。