J1昇格と降下戦、どちのチームが勝ち残留決めるが
J1昇格プレーオフ準決勝
25日、IAIスタジアム日本平で行われたJ1昇格プレーオフでは、清水エスパルスとモンテディオ山形が激突しました。このプレーオフは、今季のJ2リーグ3~6位の4クラブがトーナメント形式で対戦し、優勝チームが来季のJ1リーグへ昇格する仕組みです。試合はスコアレスのまま終了し、J2リーグの順位で上回る清水が決勝進出を果たしました。
清水は試合前に権田修一という守護神を欠いており、前半から山形に攻め込まれる展開が続きました。イサカ・ゼインや後藤優らがシュートまで持ち込むものの、権田に代わってスタメン出場した大久保択生が山形の決定機を防ぎました。
前半30分の段階で山形はシュート数で優位に立ち、序盤のゲームを支配しました。その後、支配率では清水が上回りましたが、山形はペースを崩すことなく前半を終えました。
後半も山形が立ち上がりからチャンスを作り出します。48分、ゼインがボールを受け、左サイドのアウベスへ展開。アウベスのシュートは清水のDFに当たりますが、こぼれ球を藤本佳希が収め、大久保が再び鋭いセーブでピンチを凌ぎました。
プレーオフのルールにより、引き分けの場合はJ2リーグの順位が上のチームが勝ち上がります。順位で上回る清水はその余裕を持ってボールを運び、相手陣地での保持率が高まりましたが、強引な突破は見られませんでした。
そして68分、後半途中から投入されたカルリーニョス・ジュニオがハーフウェーライン付近でボールを受け、鋭いターン。前を向いて持ち上がり、シュートを放ちます。このシュートは山形のポストに当たりましたが、清水にとってはこの試合最大のチャンスでした。
試合はスコアレスのまま終了し、清水がプレーオフ決勝進出を果たしました。
J1第33節、J1残留の争い
一方、サッカーJ1の第33節では湘南ベルマーレが最下位の横浜FCとの直接対決に勝利し、J1残留を決めました。J1では来シーズンからクラブ数を2つ増やし、20チームに拡大されることが既に発表されており、そのためには昇格3チームとJ1最下位のチームの降格が行われます。
湘南ベルマーレと横浜FCの対決は25日に行われ、湘南ベルマーレが1-0で勝利しました。これにより湘南ベルマーレはJ1残留を確定させ、横浜FCは残留が非常に厳しい状況に追い込まれました。
残り2試合の段階で、横浜FCが29ポイント、湘南が31ポイントという厳しい状況で迎えたこの“神奈川ダービー”は、残留争いの行方を左右する激しい戦いが繰り広げられました。
負ければ残留が絶望的となりながらも、勝てば最下位を脱出できる横浜FCは、小川慶治朗、井上潮音、ユーリ・ララらを先発起用し、残留を確定させるべく戦いました。一方、湘南は大橋祐紀、阿部浩之、田中聡らを先発に抜擢し、勝利に向けて全力で戦いました。
前半は両者が互いに譲らず、スコアは0対0で終了しましたが、後半に入り動きが見せ始めます。試合時間49分、左CKからの流れで池田昌生がミドルシュートを放ち、GK永井堅梧がボールを弾くものの、大岩一貴がこぼれ球を押し込んで湘南が先制しました。オフサイドの疑いがあったためVARオンリーレビューが行われましたが、得点は認められました。
その後も湘南が攻勢を保ち、横浜FCは60分に2枚替えを敢行。小川と林幸多郎を伊藤翔と近藤友喜に代えて攻撃の切り札を投入しましたが、なかなか展開を変えられませんでした。66分には左サイドの平岡大陽が送り込んだクロスに大橋がヘディングシュートを試み、右ポストを掠めるなど、湘南が積極的なチャンスを作り出していきました。
終盤には横浜FCがパワープレーを駆使してチャンスを増やしましたが、最後まで得点を挙げることはできませんでした。結局、湘南が勝利し、J1残留が確定しました。
一方で、前節終了時点で16位に沈んでいた柏レイソルはこの節でサガン鳥栖と対戦し、2-2の引き分けに終わりました。これにより柏は17位に後退し、最下位の横浜FCとの勝ち点差は3となりました。横浜FCは最終節での勝利が不可欠であり、柏の敗戦が前提条件となります。しかも、得失点差で上回る必要があり、絶望的な状況に直面しています。