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 2024/05/05 01:33

大岩監督の巧みな選手ローテーション戦略、パリ五輪予選で効果を発揮


チームの絆を深めるメンバーの交替戦術。ただの「体力温存」ではなくチーム強化へと繋がっている

チームの絆を深めるメンバーの交替戦術。ただの「体力温存」ではなくチーム強化へと繋がっている



選手起用に関する戦略的判断


パリ五輪アジア地区最終予選にも兼ねるAFC U23アジアカップの真っ只中、日本代表はグループステージ第2節で中東の強敵UAEと戦い、2-0で見事な勝利を収めた。


この戦いに臨むにあたり、大岩剛監督は前回のスターティングメンバーから7人を変更する大胆な決断を行った。出場停止のDF西尾隆矢(C大阪)の交替は避けられないものだが、それを除く6名も監督の戦略に基づいたもの。


試合後、指揮官は「川端さんも予想してたでしょう?」と冗談めかして答えつつ、「信頼できる選手たちを呼んでいて、スタッフもこのプランに同意しています」と戦術を共有し、結論を下したと語った。


その後、「最高のコンディションの選手、勝利に導く選手を常に準備することが重要です」と述べ、この大会を戦い抜くために最適な選手を選んだと付け加えた。


通常、勝利した後の選手起用は変更を避けるのが通例だが、今大会は中2日という過密なスケジュールが続くため、最初からメンバーのローテーションを計画していた。これは監督の戦略であり、過去の大会での経験に基づいたものである。


選手たちもこの判断には冷静で、第1戦から順応していた感じ。「自分は7人の変更に驚かなかったし、韓国戦を含めて長い戦いを考慮していた」とMF山本理仁(シントトロイデン)は言及し、「必要な時には誰もが休息を取らなくてはならない」と理解を示している。


グループステージの第3戦での韓国との対戦が見込まれ、準々決勝以降は休みがほとんどない中で戦うこととなる。オリンピックの出場権を3位以上で獲得するルールの中、準決勝は大会の中で最も重要な戦いとなる。そこで敗れた場合、3位決定戦は存亡をかけた戦いとなる。


この過酷なスケジュールを乗り切るためには、体力管理が不可欠で、それには選手の入れ替えが必要不可欠だった。もちろん、控えメンバーの力が落ちるとこの計画は成り立たない。しかし、主力とサブの実力が僅差であることが日本チームの利点であり、これを戦略的に活かす狙いがある。


ただし、この入れ替え戦略が単に選手の体力節約のためだけでないことは明白であり、より深い戦術的意図があることを示している。



チームの結束力を高めた勝利の影響


ゴールを挙げる喜びを示す木村(左から4番目)。連携プレーからの早い得点が奏功した

ゴールを挙げる喜びを示す木村(左から4番目)。連携プレーからの早い得点が奏功した


試合の前々日、チームは2つのグループに分かれて練習を行った。先発メンバーの多くはホテルでリカバリーに専念し、残りの選手たちはピッチでのトレーニングに励んだ。


このような調整法は中2日で試合が続くタイトなスケジュールには典型的だが、しばしば「主力」と「控え」の間に感じる空気の違いを生むことがある。この分け方に抵抗を感じる監督も少なくないが、次の試合で出場の機会があるという視点で見れば、意味合いが変わってくる。


トレーニング後、MF佐藤恵允(ブレーメン)が「みんな積極的だった」とコメントしたように、練習は活気に溢れていた。この雰囲気は、第1戦でプレイしなかった選手たちが、「次は私が活躍する番だ」という思いを共有していたからこそ生まれたものだ。


初先発で大事なゴールを決めたMF川崎颯太は、「一昨日の練習から、出場していないメンバーが次のチャンスに向けて気持ちを高めていた。私も含め、初戦のもどかしさをみんなで爆発させたかった」と語り、その成果を誇りに思った。


ゴールの瞬間も、サブメンバーが前日に相手役を務めてくれたり、前戦で活躍しても今戦は控えに回ったりした選手たちとの共有の喜びが際立っていた。


また、2試合連続でスターティングメンバーだったDF関根大輝(柏)は、この試合のチームの雰囲気について質問され、「すごく良い雰囲気です!」と応じてこう続けた。


「ベンチから声を出してくれる譲瑠くん(藤田)や貴史くん(内野)の応援も力になりました。1戦目で応援してくれたメンバーが今回はピッチで勝利に貢献したので、チーム全体が良い雰囲気にあふれています」


メンバーのローテーションによる勝利は、単に体力の節約に留まらず、チームの結束力を深め、共感と一体感を増大させる重要な要素となった。この点が、チームスポーツの根底にある力の大きさを改めて確認させる。



競争意識が生むプラスの効果


初めてスタメンを外れた選手たちが、意気込みを新たに次の試合に望んだ

初めてスタメンを外れた選手たちが、意気込みを新たに次の試合に望んだ


チーム全体の一体感を大切にする一方で、個々の選手が持つ競争心を失ってはいけない。これこそが、メンバーをローテーションさせる際の重要な副作用だ。


副キャプテンの山本が「チームの成長には下からのプッシュ、『俺がスタメンを奪う』という意気込みが必要」と強調するように、メンバーの競争はチームを前進させるエンジンとなる。


「恵允(佐藤)も含め、今日は決めきれずに悔しいはず。だがそれが次の韓国戦にとって新たなエネルギーになる」と第2戦で監督からバトンを受け取った山本は語る。


前戦で出番を逃した選手たちからは、「悔しさをバネに」「次は俺の番」という強い言葉が飛び交っていた。実際、控えメンバーも気落ちすることなく、燃えるようなモチベーションを保ち続けることが、チームと個人の成長に欠かせない力となる。


「チームに活気がある」と、今回初めて先発したDF鈴木海音(磐田)が試埴を振り返り、これこそ監督が目指していたことに違いない。


変わりゆくメンバー構成には常にリスクが伴うが、「それだけの価値はある」と結論づけたのが大岩監督の見解である。



そして迫る日韓戦、首位通過への鍵となる一戦


昨年のアジア大会で惜しくも敗北を喫した韓国との対戦は、大岩監督にとっては再戦の機会である。

昨年のアジア大会で惜しくも敗北を喫した韓国との対戦は、大岩監督にとっては再戦の機会である。


次戦は伝統を重んじる日韓戦が控えており、普段以上の緊張感を帯びた対決となる。


双方ともにこれまでの戦いを勝利で飾り、準々決勝進出が決定しているため、無謀な攻勢に出る必要はないように思えるが、グループ2位からの進出ではホスト国カタールと対戦するという重圧を背負うことになる。このため、「3試合全勝で準々決勝に進出する」(大岩監督)が目標とされている。


今のところ日韓両チームは得点数、失点数においても並んでおり、順位決定のための明確な基準がない状態だ。そのため、もし第3戦が引き分ける事態に陥れば、PK戦で1位のチームを決定することになる。


「ルールは理解していますが、こうなるとはびっくりですね」と大岩監督は微笑む。ノックアウトステージを前に、選手たちのPKデータ収集を避けたい監督たちは、90分で結論を出したいと考える。


そして、韓国との大一番に向けても、陣容を一新することが予想される。連戦全勝でグループを首位で抜け出せば、パリ五輪への道も大きく近づくことになる。