鎌田大地は日本に不可欠『サッカー人生で大きく稼ぐ』

日本代表は昨日のイラン戦で敗退し、アジアの頂点を再び掴むことができませんでした。

「交代のタイミングが原因だった」と森保一監督は述べましたが、指揮官の戦術に疑問を投げかける声が上がり、今後への懸念を抱えたままの敗北であり、ファンの失望は計り知れないものがあったと言えるでしょう。

本記事「鎌田大地は日本に不可欠」というテーマは、日本の敗北直後ではなく、もっと前から、日本の勝利を信じ、愛国心を持って書き上げました。

鎌田大地の価値を見極められる者ならば、彼が日本チームにとって中心的な力であると理解できるはずです。

昨夏の移籍市場で、ラツィオへの大きなステップを踏み出したものの、本来の力を発揮するまでには至らず、あまり出場機会を得られていないのは明らかです。これは、クラブで定期的な出場を果たしている選手を選ぶという選択が理解できる事象です。

鎌田は常に鎌田のままで

鎌田大地と言えば、敵がいかに強大であろうとも揺るぎない姿勢でスキルを披露します。以前所属していたアイントラハト・フランクフルトでは、確固たる力でUEFAヨーロッパリーグを制覇しました。

カタールワールドカップにおいて、スペインやドイツ、クロアチアといった強敵に立ち向かった日本代表の姿は、まだ国中の記憶に生々しい。そのなかで、鎌田は随所で光るプレーを見せつけました。

劣勢であっても、鎌田がボールを掌握すれば、ゲームは落ち着きを見せ、チーム全体が押し上げられます。周囲が熱狂しても、彼は冷静にゲームを進めます。高いボールキープ力を示した上田綺世も、イランに立ち向かう中でその能力が見られましたが、鎌田が加わることで、中盤で前を向きながら有効にチームメイトを生かし、または敵をかわしながらボールを保持し、日本のための時間を生み出せるのです。相手国の強さに右往左往せず、鎌田のペースでゲームを進めることができます。

対ドイツ戦（カタールワールドカップ）で見せたショートカウンターの起点となるプレー、伊東純也のスピードを落とさない質の高いパス、オフサイド判定でゴールこそ認められなかった前田達郎の場面など、大舞台で鎌田のプレーはチャンスを創出しました。

アジアカップでの戦いでは、サイドアタックとクロスが重要でしたが、鎌田はそこから2列目に躍り出る能力を持ち、日本代表ではカタールワールドカップでも同様のプレーを披露していました。

逆に守備に回った時のカバーリングなどに不安は残りますが、攻撃の流れをつかみ、それに厚みを加え、中距離シュートもこなす鎌田は、攻撃面で明確な差を生む、相手側が警戒する価値ある存在です。

『サッカー人生を大きく稼ぐ』

強く印象に残る鎌田の言葉があります。

ABEMA TVの「サッカー日本代表インタビュー THE VOICE」で2022年7月27日に放送された時の鎌田の言葉です。

「サッカー選手としての寿命は限られていて、サッカー人生を通じて大きく稼ぎたい」

この言葉は、単に金銭を追うだけでなく、両親への恩返しの思いも含まれており、普通では言及しにくい内容をさらけ出した勇敢な発言だったと感じます。これはサッカーでの成功を印象づけ、その成果に見合った報酬を求める意志の表れでもあり、プロフェッショナルな意識と自負を感じさせます。彼は自身が世界の舞台で勝負できる選手だと自覚し、それに見合った自信を持っています。

アジアカップでイランに敗北した日本代表をどこかで見守っていたであろう鎌田は、ラツィオでの逆風をはねのけ、再び日本代表として戦場に立つことを心から応援しています。