セレッソ大阪の堅守と攻撃の閃きで鳥栖を撃破
セレッソ大阪は、今季初めての連勝を掴むべくサガン鳥栖との厳しいアウェイ戦に臨んだ。スタメンにはわずかな変動があり、レオ セアラが二試合後のスターティングメンバーに戻り、カピシャーバがベンチを温めていた。
シーズン開幕からセレッソは前半の試合支配を見せていたが、今回は鳥栖の巧妙なポゼッションに苦しめられる展開に。一時はゴールも許したものの、オフサイドに助けられて何とかしのぐ。セレッソは次第に自らのゲームを取り戻し、ジョルディ クルークス起点の攻撃で奥埜博亮が迫るなど、小菊昭雄監督による守備形態の変更が功を奏し、鳥栖を得点なく抑えることに成功。西尾隆矢は「しんどかったが、無失点で耐え忍んだことが試合を左右した」と後に振り返った。
後半の幕開けと共に、小菊監督は香川真司と交代でヴィトール ブエノをフィールドに送り込んだ。これが即効果を示し、試合の局面は一変。舩木翔の鋭いパスに始まり、右サイドからのクルークスと毎熊晟矢の連携プレーが続く。そして最終的には毎熊のクロスからブエノが鮮やかにトラップし、左足でシュートを決めるスーパーゴールを放ち、苦労の連続だった前半を打破。選手たちはこのゴールで大きな喜びを爆発させた。
セレッソ大阪がリードを奪ってゲームの主導権を握ると、これまでの3試合の流れを変えるよう、追加点の獲得に焦点を当てた。64分、セレッソ大阪にとって大きな瞬間が訪れた。レオ セアラの巧みなプレーアシストから、柴山昌也が見事な動き出しでスペースに飛び出し、その絶妙なスルーパスをふんだんに活かしてファーストタッチのショットを流し込み、GKがそらせながらもゴールネットを揺らした。昨夏の加入以来初のJ1リーグゴールを決めた柴山の歓喜は大きく、チーム内でも祝福の嵐が巻き起こった。69分には柴山が更なるチャンスを作り出すが、セアラのシュートが枠を外れて3点目には至らなかった。
試合終盤には予期せぬ出来事が起こり、86分にVARの介入で柴山がレッドカードを受けて退場となる。しかし、セアラを下げて鳥海晃司を投入し、守備陣形を5-3-1に変更して、苦しいながらも勝ち切った。小菊昭雄監督は「今シーズン初クリーンシート達成、連勝、そして追い詰められながらも強い絆で一致団結した選手たちの健闘。試合において多くの喜びがあった」と総括した。さらに、同試合で日本代表入りも果たした毎熊は、「困難な試合を勝ち抜けるチームが上位へと進める。皆が一丸となって『勝つべき試合』での勝利が、チームのさらなるステップアップになる」と語り、1勝の重要性を強調した。この勝利により、チーム内の競争は一層激化し、次節に向けてさらなる改善を目指すことになる。