ラ・リーガの頂点を決する、真のファイナル。「エル・クラシコ」で勝利するのはレアル・マドリードか、FCバルセロナか
世界が注目する「エル・クラシコ」戦の重要性は増すばかり。今シーズンも残り7節という終盤に差し掛かり、特に4月21日にサンティアゴ・ベルナベウで予定されている一戦は、ラ・リーガ EA SPORTSタイトルの行方を大きく左右するものとなる。
頂点に君臨するレアル・マドリードと2番手のFCバルセロナの間には現在8ポイントのギャップが存在し、クラシコの結果次第で11ポイント差へと広がるか、あるいは5ポイント差に縮まるかが決まる。レアル・マドリードが制するならば、ほぼタイトルを固めるとみなされ、逆にバルセロナが勝利すれば、逆転でのチャンピオンの可能性がぐっと高まる。
昨年10月28日にエスタディ・オリンピクで行われた第11節のクラシコでは、レアル・マドリードが2-1で勝利した。その試合のヒーローは、2ゴールを決めたジュード・ベリンガムであり、20歳のイングランド代表MFはラ・リーガ EA SPORTS初のクラシコでその存在感を世界に示した。この勝利がレアル・マドリードにリーグ戦での勝ち点4差をつけ、その独走を今日まで保っている。
前回のクラシコの始まりはイルカイ・ギュンドアンがバルセロナをリードするゴールを決めたものの、ベリンガムの後半の連続得点でレアル・マドリードが逆転の勝利を収めた。
バルセロナの逆転優勝の望みを繋げるキーゲームがこのクラシコである。チャンピオンズリーグでの敗退が決まったばかりのチームにとって、ラ・リーガ EA SPORTSは今季最後にして唯一のタイトルの機会。今季限りでの退任が決定しているシャビ・エルナンデス監督、そしてチーム全体にとって、今回のクラシコは何よりも特別な重要性を持つ試合だ。
バルセロナの攻撃の中心となるキープレイヤー、ラミン・ヤマルはこの春、スペイン代表の一員としてサンティアゴ・ベルナベウでのプレイに地元ファンの称賛を得た。彼を含む若き才能、パウ・クバルシやフェルミン・ロペス、そして中盤の核となるペドリとフレンキー・デヨングも今回は準備万端。経験豊かなロベルト・レヴァンドフスキとマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンも絶好調をアピールしており、逆転するための希望は明確に存在している。
バルセロナの若き才能、ラミン・ヤマルはわずか16歳でチームの重要なピースへと成長してきた。彼の「エル・クラシコ」での影響力が注目される。
最近の「エル・クラシコ」における重要な対決のひとつとなっているのが、ビニシウス・ジュニオールとロナルド・アラウホの直接勝負。今回の対戦が勝敗の分かれ目になるか注目だ。
90分間の熱戦が展開されることは疑いようがなく、確実に真剣勝負が繰り広げられるだろう。ラ・リーガ EA SPORTSで報告されるデータによると、レアル・マドリードはリーグ最多の376回のシュートを放ち、バルセロナもそれに迫る354回のシュートで追随している。前者がリーグトップの67得点を挙げており、後者も3位となる62得点を記録。両者はそれぞれ300回以上のドリブルを成功させるなど、このデータは両チームが互いに互角で攻撃的なスタイルをとることを示唆している。
戦略の面で見ると、カルロ・アンチェロッティ監督とシャビ・エルナンデス監督はそれぞれのチームと戦略を深く理解している。バルセロナは多くのボール所有を通じて試合のリズムを掌握し、両サイドバックからの突破を試みるだろう。逆にレアル・マドリードは速攻を得意とし、その速さを生かしたカウンターアタックが脅威となるはず。相手の利点を抑えつつ、自らの長所を最大に活かせるかが勝負の決め手となる。
「エル・クラシコ」という舞台ではいつも、たった1試合の価値を超える勝ち点がかかっている。シーズン終盤に入り、優勝を争う二大強豪の直接対決である今季のクラシコは、より大きな重みを持って2023/24シーズンの行方を左右すべき試合となりそうだ。
二人の熟知した戦略家による指揮官の戦いも、今回のクラシコの大きな見所となる。
今年1月のスーペルコパ・デ・エスパーニャの決勝ではレアルが4-1で圧勝。今季2度の敗北を喫したバルセロナが、この試合で雪辱を果たすことができるかが焦点となる。