ウクライナ強豪とアビスパ福岡 慈善試合
ロシアによる侵攻が続くウクライナの復興支援を促進するため、18日夜に国立競技場で行われた慈善試合には、ウクライナの強豪サッカーチーム「シャフタール・ドネツク」と、先月Jリーグカップで初優勝を果たした「アビスパ福岡」が参戦しました。この試合は、ウクライナの復興支援に向けた協力の一環として開催され、ヨーロッパチャンピオンズリーグなどで実績を持つシャフタール・ドネツクとアビスパ福岡との対戦が行われました。
選手たちの入場をエスコートしたのは、日本に避難しているウクライナの子どもたちでした。
会場には約1万8000人の観客が集まり、その中には招待されたウクライナの避難民も含まれていました。キックオフの前には、軍事侵攻によって犠牲になった人々への黙とうが捧げられました。
試合では前半、シャフタールが先制しましたが、アビスパが立て続けのゴールで逆転。後半にはシャフタールが同点に追いつき、2対2で引き分けました。
この試合で得られた収益は、経費を差し引いた全額がウクライナでの住宅再建など復興支援に充てられます。
軍事侵攻が長期化する中、ウクライナへの国際社会の関心低下が指摘され、キャプテンのステパネンコ選手は「ウクライナでは戦争がいまも続き、人々は苦しんでいます。日本には今後も支援を期待します」と述べ、ウクライナの状況に関心を寄せ、支援を継続してほしいと訴えました。
ゼレンスキー大統領もSNSで日本に感謝
ウクライナの強豪サッカーチーム「シャフタール・ドネツク」が来日し、ウクライナの復興支援のためにJリーグの「アビスパ福岡」との慈善試合が行われたことについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は試合後、SNSにて日本語で投稿しました。
ゼレンスキー大統領は投稿で、「ウクライナと日本を隔てる距離は何千キロもあります。しかし、異なる大陸から集まった選手と観客は慈善のための誠実な願いの下に1つになりました。」と述べ、「復興を経験した日本や日本国民がウクライナに寄り添い、支えてくれていることに感謝しています」と支援への謝意を示しました。
クラブワールドカップ 浦和レッズ 決勝進出ならず
そしてサッカーのクラブチーム世界一を決める「クラブワールドカップ」の準決勝で、アジア代表の浦和レッズはヨーロッパ代表のマンチェスターシティーに0対3で敗れ、クラブ史上初めての決勝進出は果たせませんでした。
クラブワールドカップは、ヨーロッパやアジアなどの各地域を制したクラブなど7チームが出場し、サウジアラビアで開催されています。
6年ぶり3回目の出場となった浦和レッズは、初戦で北中米カリブ海代表のメキシコのレオンに勝利し、19日の準決勝でクラブ史上初めての決勝進出を目指してヨーロッパ代表、イングランドプレミアリーグのマンチェスターシティーと対戦しました。
序盤からマンチェスターシティーにゴール前に迫られ、ゴールキーパーの西川周作選手が再三の好セーブを見せましたが、前半終了間際にディフェンダーのクリアミスがオウンゴールとなり、0対1で前半を終えました。
後半も攻め込まれ、7分と14分に立て続けに2点を奪われ、3点を追う苦しい展開となりました。
レッズは初戦で決勝ゴールを決めたアレックス・シャルク選手やブライアン・リンセン選手など攻撃的な選手を投入しましたが、最後まで得点を奪うことはできず、0対3で敗れ、クラブ史上初めての決勝進出は果たせませんでした。
レッズは22日にアフリカ代表のエジプトのアルアハリとの3位決定戦に臨むことになります。