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 2024/06/21 12:49

サマースプリントシリーズ開幕戦を制する馬は?


サマースプリントシリーズ開幕戦を制する馬は?


今週末、函館競馬場で函館スプリントSが開催される。このレースの傾向を過去10年分(2021年の札幌開催を除く)を基に、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを活用して分析してみよう。



斤量52キロ以下の3歳馬が強力


函館スプリントSで好走した3歳馬(過去10年)

■表1 【函館スプリントSで好走した3歳馬(過去10年)】


過去10年の成績を調べた結果、特筆すべき三つのパターンがあることが判明した。好走馬27頭のうち、17頭が次のパターンに当てはまっており、この中から中心馬を選びたい。


まず一つ目は3歳馬のパターン。成績は【3.2.2.10】で、勝率17.6%、連対率29.4%、複勝率41.2%と、高いパフォーマンスを見せている。桜花賞やNHKマイルC組の前走が有力である。2014年から2022年まで、3歳牡馬は斤量52キロ、牝馬は50キロで出走していたが、2023年からは負担重量が変更され、斤量52キロで出走した3歳牝馬3頭は好走していない。



高松宮記念組の再挑戦


函館スプリントSで好走した前走高松宮記念組(過去10年)

■表2 【函館スプリントSで好走した前走高松宮記念組(過去10年)】


二つ目のパターンは、前走高松宮記念組。成績は【2.0.2.21】で、勝率と連対率がそれぞれ8.0%、複勝率が16.0%とあまり高くないが、14年の8番人気ガルボが勝利したおかげで単勝回収値は153%となっている。18年のナックビーナスや23年のトウシンマカオが1番人気で勝ち切れなかった点も気になるところだ。しかし、前走高松宮記念組には多くの実績馬がいるため、巻き返しには注意が必要だ。



前走1着馬も注目


函館スプリントSで好走した前走1着馬(過去10年)

■表3 【函館スプリントSで好走した前走1着馬(過去10年)】


三つ目のパターンは前走1着馬。成績は【1.2.3.15】で、勝率4.8%、連対率14.3%、複勝率28.6%。前走が3勝クラスまたはOP特別の場合に絞ると、成績は【1.2.2.13】で、勝率5.6%、連対率16.7%、複勝率27.8%と、ややアップする。実際に好走した馬を例に見ると、17年のセイウンコウセイ(前走高松宮記念1着)や19年のタワーオブロンドン(前走京王杯スプリングC1着)が好例だ。


これまでの好走馬を例に挙げると、15年のティーハーフ、20年のジョーマンデリン、22年のジュビリーヘッドは前走で3勝クラスを勝ったばかりである。さらに17年のキングハートとエポワスは、前走芝1400m以下のOP特別を勝っていた。



【結論】

ビッグシーザーVS阪急杯上位馬


今年の出走予定馬の中で3歳馬はオーキッドロマンスのみだが、週明け(6/3時点)では除外対象になっている。仮に出走が叶ったとしても斤量54キロでは狙いにくいだろう。


次に注目すべきは前走高松宮記念組。今年はシュバルツカイザー、ビッグシーザー、マテンロウオリオンの3頭が登録しているが、中でも前走7着のビッグシーザーが有力だろう。長年年長馬に苦戦してきたが、ようやく結果を出し始め、淀短距離S1着、オーシャンS2着と、重賞タイトルにも手が届きそうである。


次に注目したい前走1着馬は、アサカラキング(前走モルガナイトS1着)、サウザンサニー(船橋S1着)、サトノレーヴ(春雷S1着)、ジャスティンスカイ(鞍馬S1着)である。サウザンサニーは抽選対象だが、もし出走できれば、いずれもそれなりに人気を集めるだろうと予想される。


特に注目したいのはアサカラキングとサトノレーヴ。共に2走前は阪急杯に出走し、アサカラキングは2着、サトノレーヴは4着(0.4秒差)という好成績を残した。このレースを制したウインマーベルはその後、京王杯スプリングCを勝利しており、アサカラキングとサトノレーヴも十分にG3を勝てる力を持っていると見ていいだろう。