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 2024/07/01 11:58

京都での開催、マーメイドSの結果予測は?


京都での開催、マーメイドSの結果予測は?


2006年以降で初めて京都で開催される今年のマーメイドS。18年前の記憶として、ソリッドプラチナムが3歳で非凡な勝利を収めたことがあります。過去10年のデータは全て阪神での開催に基づいているため、この変化がレース分析にどう影響を与えるか見ていきたいと思います。分析ツールには、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVが使用されています。



単勝10倍代の馬が過去10年で6回の勝利


単勝オッズ別成績の概観

■表1 【単勝オッズ別成績の概観】


マーメイドSはハンデ戦特有の予想外の成績が期待されるレースです。単勝オッズ別で見ると、30倍以上の外れ馬が上位に食い込むのは2着1回のみで、過度に期待されない馬の奮闘は珍しいことが確認できます。一方で、単勝10倍代は6勝を誇り、20倍代も満足のいく回収値を誇っています。穴馬探しをするならこの範囲が狙い目です。それに対し、単勝10倍未満は一貫して低調ですが、3倍台の単勝で登場した3頭はいずれも好成績を収めています。



前走3勝クラスより出走している馬が10年間で7回優勝


前走クラス別成績の概要

■表2 【前走クラス別成績の概要】


特徴として、前回条件戦出走馬の活躍が目立つマーメイドS。特に、前走3勝クラスからの出走馬が過去10年で7回も優勝しており、主要な勝利源となっています。前走2勝クラスは、直前のレースで上位人気に推されて1位になった場合に限り、一定の成果を期待できます。しかし、オープンクラスからの出走馬では、特に前走G3の場合は成績が振るわず、G1では上位に食い込んだ例がありません。前走G2やリステッド競走からの馬は、一定の好成績を期待できると見られます。



前走3勝クラスで1~4位に入った馬が重要


前走3勝クラス出走馬の詳細

■表3 【前走3勝クラス出走馬の詳細】


主要な勝利源である前走3勝クラス出走馬のデータ。前走で1~4位に入っていた場合が好走の重要な指標となります。例外は21年、シャムロックヒルが逃げ切りで勝利したケースのみです。また、前走より軽い斤量を背負うことが多く、実際に過去10年で2キロ減の場合は5回の勝利を誇る。今回3キロ以上減の馬も2回優勝していますが、1キロ減のケースでは特に注目すべき成績が確認できません。ただし、斤量変動なしで好成績を収めた例としては15年2着のマリアライトが挙げられ、後にG1を2回制覇しています。



前走オープンクラスで1秒0以内の敗北は許容範囲内


前走オープンクラス出走馬の詳細

■表4 【前走オープンクラス出走馬の詳細】


前走オープンクラス出走馬に焦点を当てると、前走で1秒0差以内の敗北は許容範囲と見て良さそうです。しかし、1秒1以上の差で負けたからといって巻き返しに成功したのは23年2着のウインマイティーだけで、この馬は前年の優勝馬でした。前走で勝利した馬からの好成績が少ない点、斤量が前走より軽くなる場合、特に2キロ以上軽い場合に好走例がない点が特徴です。オープンクラスの場合、斤量が増減なしやわずかに増加する方が好走しやすい傾向があります。



馬体重440~479キロが最も安定する範囲


馬体重別成績の傾向

■表5 【馬体重別成績の傾向】


馬体重別で見ると、「460~479キロ」が最も多くの好走を記録し、その性能を証明しています。「440~459キロ」も連対率で優れており、この重さの馬が安定して好成績を収めています。一方、「480~499キロ」と「500キロ以上」の馬も無視できず、各2勝を挙げていますが、「439キロ以下」は少し不利な傾向にあります。



【結論】

「京都の地でピンハイが輝くか」


前走で条件戦に参加した馬を基点に分析を進めると、「前走1~4着」という基準を満たすのは5頭存在します。遺憾ながら、過去10年のデータで重要とされる「今回2キロ減」が該当する馬がいない状況ですが、「今回3キロ以上減」の条件を満たすベリーヴィーナス、ジュリアバローズ、インザオベーション、アグラシアドの4頭が注目されます。ただし、これらの馬の中には抽選や除外の対象となっている者もいます。前走2勝クラスからのアリスヴェリテ、ホールネスも「前走1~3番人気で1着」という条件を満たしており、注目です。


また、前走オープンクラスからの出走馬12頭中10頭が「前走のタイム差1秒0以内」という基準を満たしており、この中でマーメイドSに適性を示すリステッド競走出身のピンハイが注目されます。ただし、前走時の馬体重412キロは気になる点ですが、前回京都開催時に416キロで勝利を収めたソリッドプラチナムの例もあります。