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 2024/03/21 09:17

明豊の鍛錬:一球入魂の真髄


センバツへの門出を温かい笑顔で祝う明豊野球部員たち

センバツへの門出を温かい笑顔で祝う明豊野球部員たち


3月18日にスタートする第96回選抜高校野球大会で、全国各地から精選された32校が熱戦を繰り広げます。大会を盛り上げる多種多様なチームへの理解を深めるべく、大会主催者はさまざまな質問を含んだアンケートを事前に行い、チームごとの独特な色彩や現在の高校野球の動向を掘り下げました。



川崎絢平監督のこだわりが生む堅実な明豊野球


大分を代表する常連校である明豊は、2021年の準優勝以来、3年ぶりにセンバツの舞台に帰ってきました。その学校の校歌は南こうせつさんの作曲による心地よいポップソング調のメロディーと、「夢をあきらめない」をメッセージに含んだ歌詞で、ファンに広く愛されています。


川崎絢平監督は基本に忠実な野球を徹底しており、山内真南斗主将も「一球一球に全力を注ぐ」という姿勢を重視しています。たとえ単純な繰り返しの練習であっても、その一球一球に全てを込めて取り組む。山内主将がアンケートで特別な練習として挙げた「監督のノック」はその象徴と言えるでしょう。


川崎監督自身が打つノックは選手の潜在能力を引き出す絶妙な難易度のもので、その様子はSNSでの讃える声が数多く寄せられています。更には、練習では最終的なプレーでの失敗が出た場合、全員でグラウンド一周をする「ノーエラー」のルールを設け、厳しい中で堅牢な守備力の基盤を作り上げています。


山内主将は、自信を持って「優勝候補は明豊です」とアンケートに回答しており、その根拠として挙げるのが「一球一球に対する徹底した練習」です。開幕戦の対戦校は、名実ともに強豪の敦賀気比高校。当たり前のプレーを積み上げていく中で見える勝利の姿を目指します。



スポーツマンシップの融合が明豊の強み


「将来の夢」アンケートに臨む明豊高校の選手たち

「将来の夢」アンケートに臨む明豊高校の選手たち


2021年のセンバツで決勝進出を果たすなど、九州を代表する明豊高校の選手たちの中には、野球だけでなく様々なスポーツ背景を持つ生徒がいます。多くの野球選手たちがスポーツの多様性を背景に持っており、外野手の平野祐次郎選手は12歳以下のハンドボール日本代表の経験があります。中軸の舩見侑良選手は、ジャベリックボール投げでの全国大会出場という実績を誇ります。


他には、格闘技の経験がある選手もおり、そのうちの一人である芦内澄空選手が15歳のときにボクシングを経験した他、寺本悠真投手は6歳から8歳までテコンドーを習っていたこともあります。


生徒たちの将来についての夢では、高木真心選手をはじめとする8人がプロ野球(米大リーグ含む)を志望しており、チームメイトたちも社会人野球への意欲を示しています。このような野球以外の豊かな経験が選手たちにとって、競技場での精神力や肉体的な基盤を培たと言えるでしょう。



明豊の戦い方:緻密な連携と精神力を磨く


選手たちが昨夏の甲子園での記憶をたどるアンケートによれば、6名が特に記憶に残る出来事として昨年の大会を挙げました。その中でも3名が、北海高校との一戦で受けたサヨナラ負けを痛烈に記憶しています。2点リードの好位置から追いつかれ、タイブレークに入った延長十回表で1点リードを勝ち取るも、栄光は手のひらをすり抜けました。その試合でサヨナラ打を許した野田皇志投手は、新チームでのエースとしての進化を遂げました。対戦したい学校を聞かれた際も北海を指名し、「昨年夏のリベンジを果たしたい」と決意を新たにしています。




積極的な攻撃を牽引するトップバッターたち


打撃練習に励む惣領的場航輝選手

打撃練習に励む惣領的場航輝選手


昨秋の九州大会では、機動力を生かした攻撃で局面を制し、見事な勝ち進みを見せ決勝に進出しました。センバツへの進出は、2021年の準優勝以来となります。その攻撃体系を支えるのが、木村留偉選手と高木真心選手の1、2番バッターの組み合わせです。この二人は秋の公式戦で驚異的な打率4割を超える実力を誇り、盗塁合計17回という速さでチームに貴重なチャンスをもたらしています。九州大会の準決勝では、木村選手が四球により出塁した後、高木選手の犠牲フライによって早々に先制点を挙げました。そして、的場航輝選手の4番バッターに当たる打線は秋の公式戦での長打力を武器に、これからの大会で盛大な得点を期待されています。




投手リレー戦術と熾烈なエース争いの展開


エースを志す野田皇志投手の揺るぎない決意

エースを志す野田皇志投手の揺るぎない決意


投手陣は前年の九州大会を投手リレーで駆け抜け、健闘の準優勝に貢献しました。個の実力よりチーム全体の力を重視し、互いに高め合う競争を経てきました。野田投手は最速142キロの直球を主武器とする右腕で、スライダーやカーブ、チェンジアップを織り交ぜる投球が特徴です。昨夏の痛恨の敗退を経験した彼は、「練習を重ね、センバツでは反撃を許さない」と意欲を燃やしています。コントロールを武器とする一ノ瀬翔舞投手も、182センチの長身から繰り出される制球力で秋の大会を支え、7試合で30回を投げ防御率0.60の実績を残しています。



チームの堅守も光り、1試合平均失策0.44と堅牢な守備が伝統として受け継がれていることを表していますが、川崎監督はさらなる向上を要求し、「データに残らないミスを減らしていけるよう、基礎から練習を積み重ねてきた」と語ります。



こうして、2021年の準優勝以来、夏の甲子園にもコンスタントに名を連ねるなど、一流校の地位を固めつつある明豊ですが、初戦敗退が2回、3回戦敗退が1回と、それ以上の成果には至っていません。監督の川崎は「もっと上のレベルへ行くための精進がまだ必要」と強化を促します。このたびセンバツに立てると、主将の山内選手は「日本一を目標に尽力してきた。このスタートラインから優勝をつかみたい」と述べています。その決意が春夏通じて初となる全国王者への意志を示しています。