パドレスが松井裕樹を獲得?エースを獲得に目指すエンゼルスとスネル契約?
「複数年契約で合意間近」パドレスが松井裕樹を獲得へ
「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者が関係者からによると、パドレスは日本球界から海外FA権を行使し、メジャー移籍を目指す松井裕樹との複数年契約に近づいているとの情報が入っています。報道によれば、すでに松井はメディカルチェックを受け、契約合意が迫っているとみられています。契約条件の詳細、年俸などはまだ公表されていませんが、松井がパドレスに加わり、ダルビッシュ有と同じチームメイトになる可能性が高まっています。
パドレスはペイロール削減を求められており、今オフには主力のFA流出やトレード放出が目立っています。この中で、FA補強が初となるのが松井であり、先発陣にはブレイク・スネルを含む複数の主力がFAとなり、ブルペンも主力投手が抜ける状況です。そうした中で、松井はチーム状況に適した存在と見なされています。
現在28歳の松井は、今シーズン59試合に登板して57回1/3を投げ、2勝3敗39セーブ、8ホールド、防御率1.57、72奪三振の素晴らしい成績を収めています。プロ通算では10シーズンで501試合に登板し、659回2/3を投げ、25勝46敗236セーブ、76ホールド、防御率2.40、860奪三振を記録しています。パドレスは守護神ヘイダーを筆頭に、多くの主力リリーバーを失いつつあり、松井はセットアッパーや他の重要な役割も果たす可能性が高いと見られています。
MLB公式サイトは松井について、「小柄だが、鋭いスプリッターで多くの空振り
を奪う。速球は92~94マイルほどで、最速96マイルに達する」と詳しく紹介しています。ここで言うスプリッターは、縦に鋭く落ちるスライダーのことを指していると考えられます。一方で、与四球率が今季のメジャー平均を上回っていることが懸念されており、また、投球間隔の長さが知られていることから、メジャーのピッチクロックへの適応も課題とされています。
パドレスで今季20試合以上に登板した左腕の中で、現在もチームに残っているのはトム・コスグローブだけです。松井がスムーズにメジャーに適応できれば、彼はパドレスにとって重要な戦力となるでしょう。
スネルと契約交渉、エースを獲得に目指すエンゼルス
「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者によれば、最近エンゼルスはブレイク・スネルと契約交渉を行った模様です。スネルは自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞し、FAとなったタイミングが最良です。彼は山本由伸の獲得を目指す各チームの「プランB」として見られており、山本争奪戦の結末を待つ可能性が高いです。ただし、エンゼルスは山本争奪戦には加わっていないため、山本の動向に関係なく攻勢をかけることができる状態で、他のチームが山本争奪戦に注力している間に積極的なアプローチを続けているようです。
モロシ記者の指摘によれば、エンゼルスは山本獲得の主要候補ではなく、山本争奪戦の結末を待つことなくスネルにアプローチできる立場にあります。ジャイアンツなどは、山本獲得に失敗した場合の「プランB」としてスネルを狙っているとされていますが、エンゼルスが魅力的な条件を提示すれば、山本争奪戦の結論を待たずにスネルがエンゼルスを選択する可能性もあります。ただし、スネル自身は地元マリナーズへの移籍を希望していると報じられていますが、現時点でマリナーズがスネル獲得に動いている兆候は見られません。
エンゼルスは今シーズン、大谷翔平が23試合に先発し、防御率3.14を記録しましたが、来季の先発ローテーションに予想される5人の投手(リード・デトマーズ、パトリック・サンドバル、タイラー・アンダーソン、チェイス・シルセス、グリフィン・キャニング)は合計111試合に先発し、防御率4.53でした。頭数は揃っていますが、エース級の投手が不足しており、今季14勝9敗、防御率2.25、234奪三振の好成績でサイ・ヤング賞を獲得したスネルの獲得はチーム状況に適していると言えます。
エンゼルスとスネルの関連性は、今回が初めてではなく、11月下旬にはMLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者が「エンゼルスはスネルに対して非常に興味を持っている」と報じていました。エンゼルスは大谷に代わるエースを獲得できるのか、今後の展開が注目されます。