ブリリアントカップの深掘り:枠番と前走距離が運命を左右
東京シティ競馬(大井競馬場)の重賞カレンダーにおいて、4歳以上の中距離戦力測定の場とも言える第7回ブリリアントカップ(SIII)が4月9日(火曜日)に催される。春季の開幕戦として知られ、1,800mに距離変更後も、これまでの中距離勢強化に加え、マイル(1,600m)からの参戦馬も目立ち、その年の南関東重賞戦線を占う意味合いを持っている。今回は過去10年間のデータを基に、ブリリアントカップのレース特徴を洗い出す。
<レース情報>
第7回 ブリリアントカップ(SIII)
2024年4月9日(火) 20:10発走
距離:1,800m
直前開催の勝ち馬:ランリョウオー号
■上位人気の頼もしさ
【単勝人気順別のパフォーマンス】(過去10年)
単勝人気の序列を追うと明らかになるのは、3番人気内の馬の[7-5-4-14]の好成績(勝率20.0%、3着内率53.3%)、対照的に4~9番人気馬の[3-5-6-46](勝率5.4%、3着内率23.3%)、そして10番人気以下の馬が[0-0-0-57](勝率0.0%、3着内率0.0%)という結果だ。このレースでは、人気馬が安定して健闘している。
■「大井」勢の地の利
【所属ごとの成績】(過去10年)
競馬場の地元勢と他場の対決では、「大井」の勢いが際立ち、過去10年は[5-8-8-60]で3着内率25.9%、一方「浦和」[1-2-0-20]で13.0%、「船橋」[2-0-2-26]で13.3%、「川崎」[2-0-0-11]で15.4%と続く。3着内に入る頻度が高い「大井」勢の馬に注目が集まる。
■インとアウトの枠が鍵を握る
【枠番の傾向】(過去10年)
枠番別で見ると、「1枠」が[2-1-3-9]で3着内率40.0%と優秀。「2枠~5枠」は[3-1-4-65]で3着内率11.0%、「6枠~8枠」では[5-8-3-43]とし、3着内率は27.1%に。重賞格付け後、平成30年からの数字だけ取り出すと、更に「1枠」が目立ち[2-1-1-7]、3着内率は36.4%。この結果から外枠と「1枠」の両方から注目馬を選ぶのが賢明だ。
■若い馬には厳しい現実
【出走馬齢別の実績】(過去10年)
4歳馬の苦戦が目立ち[1-1-1-17]で、3着内率は15.0%。5歳以上が[9-9-9-100]という成績で3着内率21.3%。令和2年の第3回からの近4年間に限ると、「4歳」の苦戦は更に顕著となり、[0-1-0-12]、3着内率7.7%に。この傾向からは、4歳馬を過度に信頼するのは危険であると言える。
■前走での長距離経験がプラスに
【前走距離別のデータ】(過去10年)
前走の距離によって、1,800m以下偏重の馬は[5-7-2-74]、3着内率15.9%と苦しい一方で、1,800m以上の馬は[5-3-8-43]、3着内率27.1%を記録。そして令和2年以降で見ると、1,800m以下からの馬は[1-1-1-36]、3着内率7.7%、1,900m以上からの馬は[3-3-3-14]、3着内率39.1%。これにより、もしその馬がより長い距離の過去戦を経験しているならば、優勢に立てる可能性があるということが判明した。
■前走のレース展開を見逃すな
【前走の最終コーナー通過順別の成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】
通過順から見ると、レース5番手以内で走っていた馬は[8-6-4-46]、3着内率28.1%、6番手以下の馬は[2-4-6-71]、3着内率14.5%と、前走で先行していた馬の方が良い成績を残している。重賞レース以降のデータを絞ると、5番手以内の馬が[6-3-4-33]、3着内率28.3%、6番手以下は[0-3-2-43]、3着内率10.4%となり、前進気勢の馬が好結果を出していることが分かる。