<重賞レース分析>3歳馬のダートグレード戦、始動!羽田盃では枠番と直前の戦績が重要!
4月24日(水)、東京シティ競馬(大井競馬場)で第69回羽田盃(JpnI)が行われる。この名誉あるレースは、かつて1927年に羽田で開催された記念すべきイベントに因んで名付けられた。3歳ダートグレードレースの開幕戦として位置づけられている同レースは、今年度から全国から才能ある競走馬が集い、1800mという距離を戦い抜く。スタミナだけでなくスピード感も問われるこの戦いで、東京ダービーへの切符を勝ち取る馬が誰になるのかが焦点である。
ここで、過去10年の羽田盃の結果をもとに、レースの動向を解析してみよう。
<レース詳細>
第69回 羽田盃(JpnI)
2024年4月24日(水) 20:10開始
コース:1,800m
前回大会の勝馬:ミックファイア号
■人気のある馬は安定した成績
【単勝オッズの順位別成績】(過去10年)
単勝オッズの順位別の記録を確認すると、1~2番人気の馬は[6-6-3-5](3着内率75.0%)と非常に好成績を示し、3~4番人気の馬は[2-2-3-13](3着内率35.0%)、5~13番人気の馬は[2-2-4-80](3着内率9.1%)、14番人気以下の馬は[0-0-0-17](3着内率0.0%)となっている。おそらく人気のない馬が予想外の動きを見せることもあるが、やはりトップグループの馬から目をつけるべきだろう。
■「船橋」の競走馬が輝かしい実績を収める
【所属ごとの成績】(過去10年)
所属ごとの成績を検証すると、「浦和」は[2-2-3-21](3着内率25.0%)、船橋は[3-6-4-22](3着内率37.1%)と非常に良好、「大井」は[4-2-1-60](3着内率10.4%)、「川崎」は[1-0-2-12](3着内率20.0%)となっている。今年からダートグレードとしての位置付けが変わるものの、従来から高い着内率を誇る「船橋」の馬たちには目を向け続ける価値がある。
■近年では最も内や外の枠に入った馬の不振が目立つ
【馬番ごとの成績】(過去10年)
馬番別のデータを見ると、1~13番の馬は[9-10-10-98](3着内率22.8%)、14~16番は[1-0-0-17](3着内率5.6%)。特に第64回(令和元年)からの直近5年を見ると、1~3番の馬は[0-1-0-14](3着内率6.7%)、4~10番の馬は[4-4-4-23](3着内率34.3%)、11~16番の馬は[1-0-1-21](3着内率8.7%)と、内外の極端な枠番の馬は成績が芳しくない。そのため近年の動向を考慮すれば、両極端の枠番の馬には注意が必要である。
■過去の1600m以上のレースが中心馬への前哨戦
【前走距離別の成績】(過去10年)
前走での距離ごとの成績を見てみると、1,600m以下のレースを経験した馬は[1-3-3-36](3着内率16.3%)、1,600mを超えるレースを経験した馬は[9-7-7-79](3着内率22.5%)と質が高い。第63回(平成30年)から最近6年間では、1,600m以下は[0-1-1-23](3着内率8.0%)、1,600m超は[6-5-5-46](3着内率25.8%)。したがって、前走が短距離であった馬への過度な期待は禁物である。
■前走の出走馬数も注目点
【前走出走馬数別の成績】(過去10年)
前走における出走馬数ごとの成績をチェックすると、9頭以下のレースに出た馬は[0-0-0-16](3着内率0.0%)、10頭以上のレースに出走した馬は[10-10-10-99](3着内率23.3%)と良好。さらに過去5年では、9頭以下は[0-0-0-8](3着内率0.0%)、10~13頭は[2-2-2-28](3着内率17.6%)、14頭以上が[3-3-3-22](3着内率29.0%)。レース前の過程を見る際には、前走の多頭数レースで経験を積んだ馬を評価すべきである。
■“全日本2歳優駿”で良い成績を修めた馬は安定感あり
【“全日本2歳優駿”での順位別の成績】(過去10年)
“全日本2歳優駿”の着順ごとの成績を振り返ると、6着以内に入った馬は[3-6-2-5](3着内率68.8%)、7着以下は[0-1-2-10](3着内率23.1%)、出走していない馬は[7-3-6-100](3着内率13.8%)。このジュニア競馬界のグレードレースで前列にいた馬が面々に含まれている場合は、有力候補と見ることができそうだ。