オンラインカジノ おすすめ カジノ無料ゲーム 入金不要ボーナス 最新
 2024/03/22 01:23

若き才能の挑戦―オリックス・紅林弘太郎が新シーズンへの誓いを胸に



プロ野球への情熱をさらに研ぎ澄ませ


熱心にシーズン準備を進める紅林弘太郎。熱帯の太陽の下、その集中したまなざしが一層輝いている。

熱心にシーズン準備を進める紅林弘太郎。熱帯の太陽の下、その集中したまなざしが一層輝いている


オリックスが誇る若き守護神、紅林弘太郎は、駿河総合高校の卒業後にドラフト2位でチームに迎えられ、2021年、プロ2年目にして強打と強肩を生かしレギュラーポジションを獲得。わずか22歳にして、チームのリーグ3連覇に大いに貢献する等、そのポテンシャルは輝かしい。彼の成長と野球シーズンへの弛まぬ熱意に新たな期待が寄せられる。



不断の努力、「長い野球人生」への姿勢



プロ5年目となる今のキャンプでの調子はいかがですか?


 はい、オフの間に取り組んできたトレーニングをキャンプでも継続しており、非常に好調です。今年のキャンプでは特に守備練習とバッティングの強化に力を入れており、これらの練習はシーズン通しても継続したいと考えています。



自主トレーニングについてお尋ねしますが、どのようなエクササイズに取り組まれましたか?


 まず最初に着手したのは身体能力の向上です。スピードやバッティングパワーなどの基礎力を高めることに集中し、筋肉量を増やしつつ体脂肪率も大幅に削減しました。日ごろからあまりお酒は飲まず、食生活にも気を付けているのですが、何と言っても練習の量を増やすことが一番のカギでした。動く体、競技に適応する体を作るには練習あるのみです。



キャンプインしてから、その筋肉強化の効果を感じることはありますか?


 自主トレーニングから現在に至るまで、私は自分の体としっかり向き合ってきたので、急激な変化は感じませんが、実際に計測した走りのタイムは昨年と比べても改善されていますし、チームメイトからも「脚の動きが良くなっている」と言われるようになりました。私自身も感じていた以上に、トレーニングの成果が現れているのではないかと思います。



その身体的な変化は、昨シーズンの自らへの不足を補うためですか?


 確かにそうですね。この4年間プロとして経験してきて、現状維持で満足してはいけないと痛感しました。年齢的にもまだ余裕がある今のうちに、もっと上のレベルを目指す必要があると。若い時にしかできない努力があるはずだし、昨年の僕は体が十分に動いていなかった。そこを変えたいと強く思ったんです。だからこそ、長く野球を続けるために、できることを今から始めています。



前年の自信を胸に、目標達成への道筋


激闘の瞬間、中嶋監督より熱い激励を受けた紅林弘太郎

激闘の瞬間、中嶋監督より熱い激励を受けた紅林弘太郎



昨シーズンは127試合に出場し、打率.275、8本塁打、39打点を記録しましたが、シーズン開始は2軍でしたね。


 春季オープン戦を経て、ファーム落ちの通告を受け……正直言って心が折れそうになりました。しかし、WBCで宮城大弥選手が活躍し、チームに戻ってきた姿を見て、自分の立ち位置を再考しました。「今の自分は何をしているんだろう」と。その時、心を入れ替えることができました。落ち込むだけで終わるわけにはいかない、と。



5月24日の楽天戦でのサヨナラホームランは忘れられない瞬間でしょう。あれが自己初のサヨナラヒットだったそうですね。


 そう、初めての経験でした。あの一打は私にとって大きな転機となりましたし、今でも鮮明に記憶に残っています。何よりも、あのホームランでは自信を得ることができました。それにしてもホームランボールは……たいして記念に留めようとするタイプではないので、どこにしまったかな(笑)。そんなことを思い出すくらいです。



紅林弘太郎、季節を超えた成長と挑戦 目標達成へ向けての一歩


 挫折を経て、確実な成長を見せた私は、オールスターでの初出場を果たしました。それは、かねてからの夢であり、実現して大変嬉しく思います。野球界の猛者たちと肩を並べる中で、様々な貴重な話を聞く機会を得たことは、自己成長にとって素晴らしい経験となりました。



その中で、どの選手との対話が印象に残っていますか?


 オールスター出場を決めた頃から、源田壮亮(西武)選手との会話を心待ちにしていました。実際に色んな話ができ、彼から学びを得ることができて本当にありがたかったです。源田選手の洗練された守備は、まるでストレスがないように見えます。私も肩の強さには自信がありますが、それに依存しすぎることがありました。源田選手のような、足を使ったスムーズな動きで打球処理を行いたいという思いを強く抱いています。彼がどのようなイメージでプレーしているのか、実践的な練習で何を意識しているのかなど、多くを学ばせていただきました。



守備面では失策が減っていますが、自己進化を実感されていますか?


 はい、間違いなく失策を減らしていくことに成功しており、基本的なプレーがより自然にできるようになって来たと感じています。これはこれまでの練習の賜物だと感じており、これを維続させていくつもりです。



昨年のポストシーズンでも目を見張る活躍がありました。クライマックスシリーズでの勝ち越し打、日本シリーズで打率.400を記録した際、その要因は何だと思いますか?


 短期決戦では背水の陣でのプレッシャーを感じるものですが、私の中で「目立つことが勝利につながる」という意識がありました。目立ちたがり屋というわけではないですが、日本シリーズのように全国放送される試合は特にモチベーションが高まります。また、普段立ち向かうことのないピッチャーたちとの対戦で、積極初球攻撃というチーム戦略が私のバッティングスタイルに合致していました。大胆なプレーが実を結んだと考えています。



昨シーズンの「打率.275、8本塁打、39打点」という記録を踏まえ、今後強化したいと考えている部分はありますか?


 ホームランの数を増やすことが自分の目標です。ですが、ホームランを追い求めすぎると成績に影響が出るのは承知しています。技術向上が必要です。私は3番打者としての役割を担いたいと思っており、重要な場面でのバッティング力を高め、得点圏の打率を上げ、もっと多くの打点をこなしたいというのが目標です。



重要な場面で意識していることはありますか?


 私自身、これまで大きな場面で結果を出せていなかったので、言うべき立場ではないですが……。しかし、森友哉選手から昨年も多くを学び、「得点圏で強気に」「余計なことを考えない」「どんな球が来ても打てる自信を持って」といった様々なアドバイスをもらいました。それが去年の後半からは実際に結果につながりました。今年は西川龍馬選手もチームに加入し、彼からもたくさん学びたいし、彼の技術を少しでも吸収していけたらと考えております。



高みを目指す誓いと尊敬する存在


野球選手としての成長を続ける中にあって、紅林はさまざまな思いを抱きながら歩んでいる。

野球選手としての成長を続ける中にあって、紅林はさまざまな思いを抱きながら歩んでいる



昨シーズンは初めてのベストナインを獲得しましたね。


 大変嬉しく思いましたし、将来的にはこれを続けて手にしたいと願ってはいますが、私が本当に望んでいたのはゴールデングラブ賞でした。源田壮亮選手との得票差はわずか1票(115票対114票)でしたからね(苦笑)。彼がWBCでの怪我のためしばらく休養していたのをチャンスと捉えていただけに……。源田選手のような高いテーブルにいて、彼がフルで活躍している間にゴールデングラブ賞を獲得することが私にとっての真の目標です。それが本当の価値あることだと思っています。



幼少期からショートのポジションは守っていたのですか?


 中学校からですね。それまではピッチャーやキャッチャーでした。小さい頃から、父母共に野球経験者という背景があり、幼い時からグラブをはめてキャッチボールをするのが日常でした。それで肩の強さには自信がありましたね。



子どもの頃から憧れていた選手はいますか?


 坂本勇人(巨人)選手です。私が静岡出身で、テレビで見られたのは基本的に巨人戦だけだったのもありますが、坂本選手には特別な魅力がありました。彼のバッティングは本当に目を引くもので、毎年その打撃力とショートを同時にこなす才能には驚かされます。プロとして彼との対戦も経験しましたが、緊張のあまりまだきちんと話す機会は持てていないんですよ(苦笑)。



紅林弘太郎、新たな挑戦とシーズンへの決意 多彩なスポーツへの適性と友情の絆


 静岡出身という背景も影響して、サッカーにも精通しています。幼い頃からサッカーチームに所属し、後に野球へと転向しましたが、サッカーの技術もそこそこ持っています。同級生でありサッカー選手の青島太一選手が栃木SCに新加入したことは興味深いです。幼稚園時代からの友人で、学校もいつも同じで放課後はいつも一緒に遊びました。



プロ選手として同じ学校出身であることは、お互いにとって刺激になりますか?


 とても刺激になっています。プロ入りの時、スパイクとバットを交換し、「互いに頑張ろうね」という誓いを立てました。私が高校卒業と同時にプロ入りした一方で、青島選手は大学を卒業してその後プロへとステップアップしました。彼の努力は素晴らしいと思います。今でも親友として、頻繁に連絡を取り合い、互いを励ます関係が続いています。



「日本一」の夢を追い求め


心躍るシーズン開幕へ。紅林が着る特別ユニフォームがファンの期待を高める

心躍るシーズン開幕へ。紅林が着る特別ユニフォームがファンの期待を高める



今春に控えたサムライジャパンの欧州代表戦への選出についてですが。


 プロになって以来の目標だったので、とても嬉しく思います。この選出が、先のプレミア12やWBCのような大舞台への出場への意欲をさらに強めるものになりました。



オリックスファンからは、吉田正尚選手(レッドソックス)との共演を期待する声も大きいです。


 吉田選手と共にプレーできれば、それは楽しみですし、ファンにとっても喜びでしょう。同様に、大谷翔平選手(ドジャース)ともプレーしてみたいと思っています。去年のWBCでの彼の活躍は印象深く、間近でその実力を見てみたいものです。



オリックスは今シーズン、リーグ4連覇と日本一奪還を目指すことになります。以前の他球団の戦いを鑑みると、4連覇とは一筋縄ではいかない挑戦だと思いますか?


 もちろん、そうした難しさは認識しています。しかしながら、チームが取り組むべき事項は明らかです。昨年は吉田正尚選手が抜け、今年は山本由伸選手がチームを離れましたが、現在のオリックスは団結して全員で戦っています。誰かが欠けたとしても次の誰かがステップアップしてくれます。試合中のミスにしても、チームメイトがフォローし合うことができるので、そのチームの強みを今年も生かしていければと思っています。


紅林弘太郎の新シーズンへの視点とチームの躍進 チーム結束の背後にある指導力


 中嶋聡監督のもとでのチーム作りは、私たちの強さの源です。昨年、森友哉選手が離脱した際にはチーム全体が落胆した時期もありましたが、監督の適切なミーティングがあるおかげで、一致団結することができました。「1人の選手が不在でも他のメンバーで補えばいい」という監督の言葉がチームをひとつにしました。中嶋監督は決断の場面で的確な声をかけてくれ、私たちも最善を尽くせる環境に感謝しています。



若手選手たちが躊躇なく活躍していく、そのような雰囲気は立派ですね。


 確かにそう感じます。中嶋監督からチャンスを与えられていると思いますし、若い選手たちも意欲が高いです。宇田川優希選手のように育成選手から主力選手へと昇進した例や、投手陣なら平野佳寿選手、比嘉幹貴選手、野手では安達了一選手やT-岡田選手など、経験豊富な選手たちが良い模範を示してくれています。そういった先輩たちの良い影響が、若手がのびのびとプレーする土壌を作っています。




連覇中のチームとして、ファンの喜びも大きい。選手としての感触はどうですか?


 私がプロ2年目を迎えた2021年からは、初めはスタンドに空席も目立っていましたが、昨年はほとんどが満員御礼の状態でした。日本シリーズではホームの声援の大きさを肌で感じ、とても励みになりました。そして、今季の春季キャンプにも多くのファンが訪れてくれています。ファンの熱い支援が私たちの力の源です。




宮崎での春季キャンプにも多数のファンが見え、今年のシーズンへの期待が高まります。今季の意気込みを教えてください。


 個人としては、シーズン全試合にショートとして出場し、無事に全てを完走することです。数字に捕われると良くないタイプなので明言は控えますが、怪我なくプレーすれば、成績は後からついてくると信じています。チームとしてはリーグ4連覇と日本一奪還が目標です。過去の悔しさをバネに、「日本一奪還」に全力を尽くしたいと考えています。ファンの皆様には引き続き熱いご声援をいただきたく思います。